当検査室は、放射線科と臨床検査科を併せた部門であり、診療放射線技師5名、臨床検査技師4名(委託2名)、医療助手1名が在籍しています。
院内の放射線検査、生体検査、検体検査を高度な医療機器を駆使し、患者さまに安心して検査を受けていただけるよう心がけています。
また、救急医療だけではなく、予防医療として人間ドック・検診業務も積極的に関わっています。
放射線検査
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生体検査
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検体検査
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胸部や腹部をはじめ、脊椎、四肢骨などに対してエックス線を利用して撮影する検査のことで、いわゆるレントゲン検査です。他の検査と比較して、簡便かつ迅速に画像を提供することができます。そのため、最も頻度の高い検査となります。当院には、一般撮影装置が3台、病棟などでエックス線撮影をするポータブル撮影装置が1台導入されています。
フィリップス社製 |
フィリップス社製 |
乳房エックス線撮影専用の装置を使って左右の乳房を圧迫板で片方ずつ挟んで撮影します。しこりが触れないような小さな乳がんや、石灰化のある乳がんの早期発見に適しています。当院には2021年4月よりマンモグラフィ撮影装置「富士フィルム社製 AMULET Innovality」が導入されており、低被ばくで高画質な検査が可能です。また、撮影時の痛みを軽減する機能「なごむね」が搭載されており、女性にやさしい検査を心掛けています。 当院は札幌市乳がん検診実施医療機関で、1名の女性技師が検査を担当しています。 |
富士フィルム社製 AMULET Innovality |
マンモグラフィ(MLO) |
骨密度検査は、骨を構成するカルシウムなどの骨量を計り、骨の強度を調べる検査です。骨密度が低下すると、骨折しやすくなります。骨密度検査は、粗鬆症や代謝性骨疾患の診断に役立ちます。骨密度の数値化により、骨量の減少を早期に発見し、骨粗鬆症の予防や適切な治療が可能になります。
HOLOGIC社製 Horizon Wi |
骨密度を測定する方法はいくつかありますが、当院ではHOOGIC社製のHorizon Wiを導入しており、微量なX線を使ったDEXA法(デキサ法)を採用しています。DEXA法は非常に高い測定精度があり、他の方法と比べて優れています。
検査結果では、年齢別の平均値とともに測定値が表示され、骨密度の状態がわかりやすくなっています。また、過去の検査結果との比較も行われ、骨密度の変化を確認することができます。骨密度検査を通じて、ご自身の骨の健康状態を把握し、骨折などのリスクから身を守るために生活習慣や食事の改善が重要です。
身体をエックス線で透視した画像を観察しながら行う検査です。バリウムを飲んで検査をする胃バリウム検査や、食道や大腸の消化管系の検査、骨や脊髄などの整形系の検査などがあります。また、内視鏡を使って胆管・膵管の検査や処置なども行なっています。
富士フィルム社製 VersiFlex VISTA |
胃バリウム検査 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP) |
CT検査は、寝台を移動させながら身体にエックス線を当てて身体を輪切りの断面像として画像化する検査です。当院には64列128スライスの装置が導入されており、短時間で細かく広範囲な部位を検査することができます。また、AI(人工知能:Precise Image)の機能を搭載しており、低被ばくで高画質な画像を作ることが可能となっています。被ばく線量に関しては、認定資格を持つ放射線技師が、最小限のエックス線量で撮影できるよう努めています。 |
フィリップス社製 Incisive CT |
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MRI検査は、強力な磁場と微弱な電波(ラジオ波)を使って身体の断面像が得られる検査です。エックス線を使うCT検査とは違い放射線被ばくがありません。 |
フィリップス社製 Ingenia 1.5テスラ Evolution |
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当院のMRI装置には、患者様がリラックスして検査を受けられるように「In-bore solution」が導入されています。ミラーを介して壁に配置したモニターの映像とヘッドホンからの音楽を聴きながら検査を受けられます。MRI検査特有の閉塞感や拘束時間に対するストレスを軽減し、ストレスの少ない環境で検査することができます。
※検査部位によっては、映像が見られない場合があります。
心電図検査は、心臓の動きを電気的な波形として記録することで、不整脈や虚血性心疾患などの心機能を調べるための検査です。この検査は、10箇所の電極を体に装着し、心臓から発生する電気信号を様々な角度から測定する方法です。これにより、心臓の電気的活動を詳細に観察することができ、心臓のリズムや異常を検出することが可能です。 |
24時間ホルター心電図とは、小型の心拍を記録する装置を24時間身につけて、日常生活中の心電図を長時間記録して解析する検査です。
通常の横になって測定する心電図検査は数十秒と短時間ですが、不整脈は出たり出なかったりするため、実生活の中で長時間の心電図を記録し続けるこの検査が欠かせません。
24時間ホルター心電図検査では長時間心電図を記録することにより、一過性の異常や、日常生活で行う動作中に起きる心拍の異常を検出することができます。
両手、両足の血圧を測定し、脈波を記録することにより、血管の硬さや狭窄、閉塞の程度を調べる検査です。CAVIは動脈壁の硬さを、ABIは動脈硬化による血管内の狭窄・閉塞を診断する指標です。動脈硬化の診断や、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の管理などに役立ちます。 |
肺機能検査は、息を吸ったり吐いたりすることで、肺の容量、肺の固さ、気管支が狭くないかなどを中心に検査します。健康診断や喘息のスクリーニング、手術前の評価など、さまざまな場面で行われます。 |
超音波検査は、人の耳には聞こえない高い周波数の音波(超音波)を使って、体の中を調べる検査です。検査をする部位にゼリーを塗り、超音波の機械(プローブ)を軽く当てます。時には、息を吸ったり止めたり、体の向きを変えたりすることもあります。この検査は、CT検査のような放射線を使わないため、体への負担が少ないのが特徴です。 |
検体検査は患者さんから採取された血液、尿、喀痰、組織などで検査を行い病気の有無、場所、程度など身体の状態を調べる検査です。病状の把握、治療の経過や診断に役立つ情報を提供しています。
メーカー | 機種名 | 導入年月 | |
一般撮影装置 | フィリップス | Digital Diagnost C90 High Performance room | 2022年5月 |
Digital Diagnost C90 Flex room | 2022年5月 | ||
Digital Diagnost C90 Chest room | 2022年5月 | ||
乳房撮影装置 | 富士フィルムメディカル | AMULET Innovality | 2021年3月 |
骨密度測定装置 | ホロジック社 | Horison Wi型 | 2022年5月 |
移動型X線撮影装置 | 富士フィルムメディカル | Sirius Starmobile tiara | 2022年5月 |
CT装置 | フィリップス | Incisive CT | 2022年5月 |
MRI装置 | フィリップス | Ingenia 1.5T Evolution(R5.7) | 2022年5月 |
X線透視撮影装置 | 富士フィルムメディカル | VersiFlex VISTA17 | 2022年5月 |
術中透視撮影装置 | フィリップス | Zenition | 2023年4月 |
画像処理ワークステーション | 富士フィルムメディカル | SYNAPSE VINCENT(V6.7.0007) | 2022年5月 |
超音波診断装置 | 富士フィルムメディカル | ARTETTA 750 | 2022年5月 |
ARIETTA 65 | 2022年5月 | ||
キヤノンメディカル | Aplio a550 | 2022年5月 | |
Aplio i800 | 2023年4月 | ||
心電計 | フクダ電子 | FCP-9800 | 2022年5月 |
血圧脈波検査装置 | フクダ電子 | VSM-2500A | 2022年5月 |
呼吸機能測定装置 | フクダ電子 | FUDAC-7C | 2022年5月 |
第1種放射線取扱主任者 | 1名 | |
X線CT認定技師 | 2名 | |
血管診療技師 | 1名 | |
検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 | 1名 | |
超音波検査士 | 表在領域 | 1名 |
血管領域 | 1名 | |
検診領域 | 1名 | |
放射線機器管理士 | 1名 | |
放射線管理士 | 1名 | |
医療情報技師 | 1名 | |
病院経営士 | 1名 |
2024年4月現在